Chapter Content
えーと、まあ、今回はね、自分の才能を見つけて、それをこう、専門性として積み上げていく、みたいな、そんな話をちょっとね、してみようかな、なんて思ってるんですよ。
でね、まあ、よく言われるのが、セールススキル、営業の能力ってやつですよね。これも一種の専門性だって言うじゃないですか。
なんかね、ほんとに、「生まれつき」営業向きの人っていますよね。スタートアップとかベンチャーの世界だと、そういう人が結構いるみたいで。そういう、生まれながらのセールスマンって、こう、パッと見ただけでわかるというか、なんか、すごいんですよ。仕事が、とにかく、デキる。つまり、まあ、営業っていう分野での専門性を持ってるってことですよね。
もちろんね、そういう人たちの営業スキルも、結局は、後から身につけたものなんだろうけど、たぶん、学校の授業で学んだとかじゃないんですよね。たぶん、子供の頃の遊びとか、親とのやり取りの中で、自然と身につけたものだったり、あとは、まあ、遺伝的な要素もあるかもしれないし。
でね、営業スキルって、ちゃんと努力すれば、伸ばせるんですよ。ロバート・チャルディーニさんの本を読んだり、営業の研修に参加したり、あと、地道に、一軒一軒、家を回って営業してみたりとかね。飛び込み営業って、精神的にかなりキツいけど、でも、短期間で営業スキルを上げるには、すごく効果的なんだそうです。
結局ね、専門性って、誰かに教えられて身につくものじゃなくて、自分で学ぶしかないものなんですよね。
じゃあ、どうすれば、自分に合った専門性を見つけられるのかっていう話なんですけど、子供の頃とか、学生の頃とか、自分がほとんど努力しなくても、簡単にできていたこと、そういうのを思い出してみるといいらしいんですよ。
でね、自分では、大したことないと思っていても、周りの人が「それ、すごいね！」って言ってくれるようなことって、あるじゃないですか。例えば、お母さんとか、小さい頃からの親友とかって、あなたの特別な才能をよく知ってるかもしれないですよね。
でね、人の才能とか専門性って、色々あると思うんですよ。例えば、さっき言った、営業スキルとか、あとは、音楽の才能。楽器の習得が、すごく早いとか。それから、集中力が高い人もいますよね。一つのことに、グッと集中して、あっという間に必要な知識を覚えちゃう、みたいな。
あと、SFが好きで、SF小説を読みまくって、新しい知識をどんどん吸収していくとか、ゲームが得意で、ゲーム理論を深く理解してるとか、ゴシップ好きで、友達の人間関係を掘り下げて調べていくのが得意で、将来、優れたジャーナリストになる、とかね。
結局、遺伝的な要素とか、育った環境とか、あとは、その環境に対する自分の反応とか、色々なものが組み合わさって、その人だけの、ユニークな専門性が形成されていくんですよね。専門性って、その人の個性とかアイデンティティの一部というか。だから、自分が本当に好きで、得意な分野を見つけたら、そこをどんどん突き詰めていくのがいいんじゃないかな、って思います。
だって、自分自身になることに関しては、誰にも負けないじゃないですか。
人生って、結局、自分を必要としてくれる人たちを探したり、自分を必要としてくれることを見つけたりする、そんな時間なのかもしれないですね。
例えば、僕の場合なんですけど、本を読むのが好きで、テクノロジーも好きなんですよ。で、新しいことを覚えるのも早いんですけど、飽きっぽい性格なんですよね。だから、もし、一つの問題を20年も研究し続けるような仕事だったら、たぶん、うまくいかないと思うんです。
でも、今の仕事は、ベンチャーキャピタル。ベンチャーキャピタルの仕事って、新しいテクノロジーの進化に、常に、ついていかないといけないんですよ。新しいテクノロジーって、どんどん出てくるじゃないですか。だから、僕の飽きっぽい性格が、逆に、役に立つというか。だから、ベンチャーキャピタルの仕事は、僕の専門性と、すごく相性がいいんですよね。
昔は、科学者になりたいと思ってたんですよ。科学者って、人類の生産活動の頂点にいる、みたいな、そんなふうに考えてたというか。科学者って、本当の意味でブレイクスルーを起こして、社会に貢献するじゃないですか。科学者の貢献って、他のどんな職業よりも大きいと思ってたんです。もちろん、芸術とか、政治とか、エンジニアリングとか、ビジネスも重要だと思うけど、科学がなかったら、僕らは、まだ、原始的な生活を送ってると思うんですよね。
社会とか、ビジネスとか、お金って、テクノロジーの副産物で、テクノロジーは、さらに、科学の副産物っていうか。応用科学こそが、人類社会を発展させるエンジンなんだ、って思ってたんです。
だから、応用科学者が、世界で一番偉い人だ、みたいな。これから、ますます、そうなると思うんですけど。
最初は、僕の価値観って、完全に、科学者を中心に組み立てられてたんですよ。偉大な科学者になりたい、って思ってたんです。でも、僕だけの、特別な才能って、一体なんだろう？ 結局、僕は、どんなことに時間を使ってるんだろう？ って考えた時に、お金を稼ぐこととか、テクノロジーに関わることとか、人と関わることとか、何かを売り込むこととか、議論することとか、アイデアを売り込むこととか、そういうことばっかりやってることに気づいたんですよね。
僕は、ある程度の営業スキルを持ってるし、それは、僕の専門性の一つだと思うし、分析スキルもあるし、どうすればお金を稼げるのか研究するのも好きだし、データに夢中で、データ収集も得意だし、特に、データを分析するのが得意なんですよね。それに、テクノロジーの研究も好きだし。こういうこと全部、僕にとっては、遊びみたいに簡単で楽しいことなんですけど、他の人にとっては、努力が必要なことだったりするんですよね。
営業が苦手な人もいるじゃないですか。「どうすれば、もっと話がうまくなるんだろう？ どうすれば、もっと売り込めるようになるんだろう？」って悩んでる人もいると思うんですけど、もし、今、営業が苦手だったり、営業に全く興味がなかったりするなら、営業は、あなたには向いてないかもしれない。本当に好きなことに集中した方がいいかもしれないですね。
僕の才能に、最初に気づいたのは、母親だったんですよ。15歳か16歳の頃に、友達と話してて、「天体物理学者になりたい」って言ったんです。そしたら、台所にいた母親が、「あんたは、商売人になるよ」って言ったんです。「え？ ママが、僕が商売人になるって？ 僕は、天体物理学者になるんだよ？ ママは、何を言ってるんだろう？」って思ったんですよ。でも、母親は、ちゃんとわかってたみたいです。
専門性を高めるためには、自分の才能を生かして、本当に興味のあることを研究したり、情熱を注げるものを追求したりすることが大切なんですよね。単に、人気のある学科を選んで、卒業後に、投資家が注目している業界に飛び込む、みたいなことじゃなくて。
多くの場合、専門性って、知識のフロンティアみたいな場所に存在するんですよ。まだ始まったばかりの分野とか、研究するのがすごく難しい分野とか、そういう分野の方が、専門性が生まれやすいんですよね。研究に100%の力を注ぎ込まないと、他の100%の人に追い抜かれちゃう。ほんの少しじゃなくて、圧倒的に差をつけられちゃう。だって、これは、アイデアの競争だから。アイデアの世界って、複利効果がすごいし、レバレッジもすごいんですよ。
インターネットのおかげで、仕事の可能性って、ものすごく広がってるんですよね。ほとんどの人は、まだ、それに気づいてないと思うけど。
インターネットを使えば、誰でも、自分のオーディエンスを見つけられるんですよ。ネット上で、自分をユニークに表現すれば、誰かを幸せにしたり、お金を稼いだり、商品を作ったり、企業を立ち上げたりするチャンスが生まれるんですよね。
インターネットがあるおかげで、自分の分野で最高になれば、自分が提供する特別なコンテンツをスケールさせることができれば、たとえ、それがニッチな分野だったとしても、成功できるんですよね。嬉しいことに、人は、みんなユニークだから、誰でも、何かの分野で最高になれるはずなんです。自分自身になることに関しては、誰にも負けないはずなんです。
前に、Twitterで、「お金持ちになる方法」みたいなツイートを連投したことがあるんですけど、その中に、入れなかったけど、すごく重要なツイートがあるんですよ。それは、「競争を避けるためには、独自の道を行くしかない」っていう内容なんです。競争って、結局、誰かの真似をすることなんですよね。他の人と競争するのは、他の人と同じことをしてるからなんですよね。でも、人は、みんなユニークだから、誰かの真似をする必要なんてないんです。
もし、あなたが作るコンテンツが、あなた自身から生まれたものだったら、誰にも、あなたと競争することはできないんですよね。ジョー・ローガンとか、スコット・アダムスと、誰が競争できるっていうんですか？ 無理ですよね。スコット・アダムスよりも、面白い「Dilbert」の漫画を描ける人なんて、いますか？ いないですよね。ビル・ワターソンよりも、面白い「カルビンとホッブス」を描ける人なんて、いますか？ いないですよね。だって、オリジナルの作品って、唯一無二の存在だから。
最高の仕事って、誰かに言われたからやる仕事でもないし、学位を取るためにやる仕事でもないんですよね。最高の仕事は、生涯学習者が、自由な市場で、創造的に表現する仕事なんです。
お金持ちになるために一番重要なスキルは、生涯学習者になることなんですよね。何を学びたいにしても、自分で方法を見つけないといけない。昔の成功パターンは、大学に4年間通って、学位を取って、特定の分野で30年間働く、みたいな感じでしたけど、今は違う。時代は、ものすごいスピードで変化するから、9ヶ月で新しい専門分野をマスターしないといけない。しかも、その分野は、4年後には、もう、時代遅れになってるかもしれない。でも、その分野が有効な3年間で、あなたは、ものすごくお金持ちになれるかもしれない。
今は、昔みたいに、「正しい」専門分野を選ぶよりも、9ヶ月から12ヶ月で、全く新しい分野のエキスパートになることの方が、ずっと重要なんですよね。基礎をしっかり身につければ、どんな本でも怖くないんですよ。図書館で、意味がわからない本を見つけたら、まず、その本を理解するために必要な基礎知識を調べて、基礎を固めてから、また、深く研究すればいい。基礎って、本当に大切なんですよね。
人生においては、微積分よりも、基本的な算数の能力の方が重要だし、流暢な詩を書いたり、難しい言葉をたくさん知っていたり、7ヶ国語を話せるよりも、簡単な言葉で、わかりやすく伝える能力の方が、ずっと重要なんですよね。
デジタルマーケティングのエキスパートとか、クリック率最適化のスペシャリストになるよりも、コミュニケーション能力を高めたり、人を説得する能力を身につけたりする方が重要なんです。基礎をしっかり固めることが、本当に大切なんです。基礎知識で90点とか100点を取る方が、中途半端に深く掘り下げるよりも、ずっと価値があるんです。
もちろん、深く研究しないといけないこともありますよ。そうじゃないと、「広く浅く」になってしまって、自分の人生の目標を達成できなくなっちゃう。人は、せいぜい、1つか2つのことしか、深く追求できないんですよね。で、その1つか2つのことっていうのは、たいてい、自分が夢中になれることなんです。