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ええと、まあ、読書が好きになること、ってすごく大事だと思うんですよね。ナヴァルさんのオススメ本とかブログは、まあ、別のところで見ていただくとして。
本当に読書が好きで、ちゃんと導いてあげて育ててあげれば、もうね、能力は無限大ですよ。僕たちはアレクサンドリア時代に生きてるみたいなもんでね、指先一つで、どんな本でも知識でも手に入る。学ぶ手段は山ほどあるのに、問題は、その、なんだろう、知りたいっていう気持ち、ですよね。
読書はね、僕にとって初恋みたいなもんなんですよ。
昔、インドのおじいちゃんおばあちゃんの家にあったんですよね。おじいちゃんの家には『リーダーズ・ダイジェスト』しかなかったんだけど、小さい頃、床に寝転がって、それをね、もう、一冊ずつ全部読んだんです。今は情報過多の時代で、誰でもいつでも何でも読めるけど、僕が子供の頃は、読めるものがすごく限られてたんですよね。だから漫画とか、物語とか、とにかく手に入るものは何でも読んでましたね。
ずっと読書が好きだったんだけど、よく考えたら、もともとすごく内向的で、人と話すのが得意じゃなくて、家にいるのが好きだったからなんですよね。小さい頃から、言葉とか考え方の世界にハマってたんです。それに、読書が好きになった理由の一つに、子供の頃、周りが自由にさせてくれたっていうのもあると思う。特定のものを読めとか、読んじゃダメとか、そういうのがなかったから。
親とか先生は、子供に読む本を指示したり、逆に避けさせたりすることがあるけど、僕が子供の頃に読んだ本って、今から考えると、まあ、ゴミみたいなものも多かったんですよね。
だから、自分の好きなジャンルを読んで、とにかく読書が好きになるのが一番。
本を読む理由は、好きだからっていうだけでいいんですよ。他には何もいらない。読書をタスクみたいに考えちゃダメ。楽しいから読むんです。
最近、昔読んだ本をまた読むことが多くなってきて、新しい本を読む時間より長いくらいなんです。@illacertusさんのツイートで、「全部の本を読みたいわけじゃない。100冊のいい本を何度も読みたいんだ」っていうのがあって、すごく共感したんですよね。自分に合ったいい本を見つけるのが大事。人それぞれ好みも違うし、求めてるものも違うから。そうすれば、絶対にいいことがあると思います。
誰が速く読めるかなんて競争しちゃダメ。いい本ほど、ゆっくり読んで、ゆっくり吸収するべき。
みんながどうなのかわからないけど、僕は集中力が全然ないんですよ。だから、ざっと読んだり、速読したり、飛ばし読みしたりするし、具体的な文章とか内容とか、あんまり覚えてないんですよね。でも、それはどうでもいいんです。もっと深いところで、本のいいところを吸収して、それが自分の心の織物の一部になる、魂の一部になるっていうのが大事。
きっとみんなも経験あると思うんだけど、本を読み始めた時に、「これ、面白いな、内容がいいな」って思うことありますよね。で、読み進めていくうちに、なんか、前に読んだことあるような気がしてくる。で、半分くらい読んだところで、「あ、これ、読んだことあるわ」って気づく。でも、いいんですよ、全然。ほとんど忘れてるってことは、また読む準備ができたってことだから。
僕が精読する本って、実はそんなに多くないんです。たくさんの本をざっと読むけど、精読するのはほんの数冊。で、その数冊が、僕の知識の土台になってる。
実際、僕の読書量って、みんなが思ってるほど多くないんです。毎日1時間か2時間くらいかな。でも、それでも世界のトップ0.00001%に入るくらいらしい。読書は、僕が人生で手に入れたもの、物質的なものも精神的なものも、すべての源になってる。ほとんどの人は、毎日1時間も本を読まないから。普通の人は、1日に1分とか、それ以下かもしれない。だから、読書を習慣にすることが一番大事。
読む本のジャンルとか内容は、気にしなくていいんです。結局は、自分の興味を追いかけて、たくさん読むことになるから。そうすれば、人生はすごく良くなる。最高の運動が、自分が興味を持って毎日続けられる運動であるのと同じで、本とかブログとかツイッターとか、何か考え方とか情報とか学びになるもの、そういうものの最高の読み方は、自分が興味を持って、夢中になれるものを読むことなんです。
「本を手にしていれば、時間を無駄にすることはない」って、チャーリー・マンガーが言ってたけど、まさにその通りだと思います。
人の脳みその働き方は、それぞれ違う。メモを取るのが好きな人もいるけど、僕のメモ帳はツイッターなんです。継続的にたくさん読んで、ハッとしたり、新しい発見があったり、すごく面白い考え方とか概念とかに出会ったら、それをツイッターでシェアする。でも、ツイートの字数制限があるから、言葉を選ばなきゃいけない。結局、格言みたいなものを作って、ツイッターに投稿するんです。そうすると、いろんな人が怒って、文句を言ってくる。「お前のツイートは、一部だけ切り取って、全体を語ってる」とか。そういう時に、「またツイートしちゃった。全然懲りないな」って思うんですよね。
人の考え方の偏りを見つけて指摘するってことは、相手がバカか、自分がバカかのどっちかだってことです。
新しい本を手に取った時、まずざっと目を通して、面白そうなところを探すタイプですか?それとも、どこかのページを開いて、そこから読み始めるタイプですか?どんな風に読んでますか?
僕は、最初から読むんだけど、すごく速く読むんです。で、面白くないと思ったら、飛ばし読みしたり、後ろの方をざっと見たりする。最初の章に、中身がなかったり、面白いことが書いてなかったり、興味を引かれなかったりしたら、その本は読まないか、飛ばして、途中から読み始める。
読書に関しては、「我慢」っていう考え方はしないんです。つまらない本を読むこと自体が苦痛だから、我慢する必要がない。世の中には本がたくさんあるんだから、つまらないと思ったら、すぐにやめて、別の本を読む。
読んだ本の数を数えるのは、ただの見栄っ張り。知識が増えて、考え方が自由になればなるほど、読めない本は増えていく。読んだ本の数を気にしないで、これからの未来を予測できるような新しい概念に注目するべき。
基本的には、ざっと読んで、飛ばし読みして、自分の興味を引くところを探す。ほとんどの本には、主張が一つあるんですよね(ノンフィクションの場合。小説は別)。作者が主張を提示して、たくさんの例を挙げて、自分の考え方を証明して、その考え方を使って、いろんな現象を説明する。で、その主張を理解できたと思ったら、もう読まない。そういう本がたくさんある。僕はそれを「似非科学のベストセラー」って呼んでる。人に「あの本読んだ?」って聞かれたら、読んだって言うけど、実際は2章くらいしか読んでないかもしれない。でも、内容の要点はわかってる。
お金儲けのために書かれた本は、読まない方がいい。
読書で得た情報を、どうやって消化して、自分のものにするか?
人に学んだことを教える。教えることは、学ぶこと。
人との違いは、「教育を受けたか」どうかじゃなくて、「読書が好きか」どうか。
もっと頭が冴えて、もっと自由に考えられるようになるために、これから60日間でできることは?
数学、科学、哲学の古典を読む。ベストセラーとか、ニュースとかは見ない。いわゆる「読書会」とかにも入らない。コミュニティの承認を求めない。真実をコミュニティの承認よりも優先する。
論理学と数学を学ぶ。論理学と数学をマスターすれば、どんな本でも怖くなくなる。
図書館にあるどんな本でも、躊躇せずに読めるようになるべき。数学でも、物理学でも、電気工学でも、社会学でも、経済学でも。本棚にあるどんな本でも、怖がらないで読むべき。難しい本もあるかもしれないけど、気にしないで、とにかく読み続ける。機会があれば、何度も何度も読む。
本を読んでて混乱するのは、運動して筋肉痛になるのと同じ。読書は精神的な筋肉を鍛える運動で、運動は身体的な筋肉を鍛える運動。本の読み方を学ぶ必要がある。
「考えずに、とにかく読め」っていう言葉があるけど、今はゴミみたいな情報が多すぎるから、それはちょっと違うと思う。書き手にもいろんな人がいるし、ゴミみたいな作品を書く人もたくさんいる。
すごくたくさん本を読んでて、知識も豊富そうなのに、全然賢くない人に出会ったことがある。そういう人は、たくさん本を読んだけど、読む順番とか、読む内容が間違ってたんだと思う。読書を始めた時に、中身がなかったり、真実が含まれてなかったりするものばかり読んで、そういうものが自分の世界観の基礎になっちゃってる。だから、何か新しいものが出てきた時に、すでにできあがってる基礎をもとに判断するから、正しい判断ができない。だから、読書の基礎をしっかり作ることがすごく大事。
多くの人は、数学に対して苦手意識があるから、データを正しく判断できない。だから、数学的な方法とか、似非科学的な方法で裏付けされた意見に出会うと、その価値を高く評価してしまう。
質の高い読書の基礎を築くことが、すごく大事。そうすれば、高いところから遠くまで見渡せるし、真実と嘘を見分けられるようになる。
基礎を作る一番いい方法は、科学を学ぶこと、基礎理論を学ぶこと(嫌な答えかもしれないけど)。一般的に、誰もが認める真実って、ほんのわずかしかないんだけど、数学はその一つ。数学はほとんど議論の余地がないから。2 + 2 = 4 ってことに反対する人はいないでしょ?数学はすごく厳密な学問だから、読書の基礎を築くのに最適。
同じように、自然科学とか、ミクロ経済学も、読書の基礎を築くのに役立つ。これらの基礎から離れてしまうと、何が本当で何が嘘か、わからなくなってしまう。だから僕は、できる限り、自分の読書の基礎をしっかり築くようにしてる。
高等数学を深く研究するよりも、算数とか幾何学が得意な方が役に立つことが多い。だから、ミクロ経済学を勉強することをおすすめする。ミクロ経済学の入門コースから始めるといいと思う。
もう一つの方法は、原典とか古典を読むこと。進化論に興味があるなら、リチャード・ドーキンスから読むんじゃなくて(彼は素晴らしいと思うけど)、ダーウィンの本を読む。まずダーウィンを読んで、その後にドーキンスを読む。
マクロ経済学を学びたいなら、アダム・スミスとか、フォン・ミーゼスとか、ハイエクとか、一番最初の経済学者から読む。共産主義とか社会主義の考え方が好きなら、カール・マルクスの本から読む。解釈とか解説とかは読まない方がいい。そういうのは、誰かが「こうするべきだ」「世界はこうあるべきだ」って言ってるだけだから。
原典と古典を基礎にすれば、十分な世界観と深い理解力が身につくから、どんな本でも怖くなくなる。自分の学びの旅を始めることができる。もし、永遠に学び続けることができる機械になれたら、お金に困ることはない。社会現象の本質を見抜く力を持つことができるし、本当の価値とかニーズがどこにあるのかを見つけることができる。そして、学びを通して、時代の流れに乗り続けることができる。
頭の中をスッキリさせたいなら、基礎知識を理解する必要がある。難しい概念をただ暗記するだけじゃ、応用できない。どんなにたくさん覚えても、意味がない。
僕たちは今、ツイッターとかフェイスブックの時代に生きてて、バラバラになった知識の断片ばかり手に入れてるから、吸収するのがすごく難しい。現代人にとって読書はすごく難しいことになってる。脳みそが特定のパターンで訓練されてるから。脳みそが、同時に二つの矛盾する訓練を受けてるんです。
一つは、注意を持続させる時間が短くなってること。いつも大量の情報が押し寄せてくるから。だから、ざっと読んで、要点をまとめて、すぐに本題に入りたいと思ってる。
ツイッターは、僕の読書能力を下げたけど、文章を書く能力はすごく上げた。
もう一つは、小さい頃から、「本は一冊ずつ、最後まで読まなければならない」って教えられてきたこと。本は神聖なもの。学校で先生に指定された本は、最後まで読まなければならない。時間の経過とともに、どうやって読むのか忘れちゃった。僕の周りの人は、みんな、途中で挫折して、なかなか次の本に進めない。
きっとみんなも、今、途中で止まってしまってる本があると思う。でも、最後まで読まなきゃいけないって思ってる。そういう時、どうする?もしかしたら、何も読まなくなっちゃうかもしれない。
僕にとって、読書をやめることは、悲劇なんです。読書は、僕が子供の頃からずっと一緒だった。大人になってから、ブログを始めて、ツイッターとかフェイスブックを始めた。その後で、インターネットからは何も学んでないことに気づいた。インターネットを使う日は、いつもドーパミンのおやつを食べてるだけ。一つのおやつは140文字。ツイートして、誰がリツイートしてくれたか見てるだけ。それは、素晴らしくて楽しいことだけど、ただのゲーム。
それで、「読書に戻らなきゃ」って思ったんです。
読書に戻るのはすごく難しいことだとわかってた。脳みそが、もうフェイスブックとかツイッターとか、バラバラになったコンテンツに時間を費やすように訓練されてしまってるから。
そこで、僕は考えたんです。本を、ブログの記事とか、ツイートのまとめ集みたいに考えれば、全部読まなくてもいいんじゃないか、って。誰かに本を紹介されたら、とりあえず買ってみる。今は、10冊とか20冊とか、同時に読んでます。全部ざっと読んで、要点だけつかむように読んでます。
ちょっとつまらないと思ったら、飛ばす。途中から読み始めることもある。ある部分が目に留まったら、そこから読む。読みたいだけ読んだら、それで終わり。全部読まなきゃいけないとは思わない。そうしたら、また本を読むのが楽しくなった。本当に素晴らしいこと。本には、昔からの知恵が詰まってるから。
問題解決をする時、問題が古ければ古いほど、解決策が長く存在してる。
もし、車の運転とか、飛行機の操縦を学びたいなら、現代のガイドを読むべき。そういう問題は、現代社会で生まれたもので、現代社会が素晴らしい解決策を提供できるから。
もし、健康を維持する方法とか、冷静で穏やかでいる方法とか、どんな価値観がいいのかとか、どうすればいい家庭を築けるかとか、そういう昔からある問題なら、昔の解決策の方がいいかもしれない。
2000年も前から伝わってる本は、何世代もの人が吟味して選んだものだから、一般的な原則が正しい可能性が高い。僕は、そういう本をもう一度読み始めたいと思ってる。
頭の中に、たまに、歌のメロディーが流れてくることってありませんか?それが、なかなか消えない。それが記憶痕跡。すべての考え方は、その痕跡効果の結果なんです。だから、何を読むか、慎重に選ぶべき。
穏やかな心、健康な身体、愛情に満ちた家庭。これらはお金では買えない。努力して手に入れるしかない。