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ええと、今回はですね、先延ばし癖をどうにかする、まあ、先延ばし防止システムみたいな話です。

そもそも、先延ばしって、何かを後回しにすることですよね。昔のギリシャの哲学者たちは、それを「アクラシア」って呼んでたらしいんですよ。自分の良心に反する行動、みたいな意味合いらしいんですけど。つまり、長期的に見れば良くないとわかっていても、目の前の楽な方に流れちゃう、みたいなことですよね。

で、困ったことに、先延ばしって、成長を妨げるんですよ。自分の可能性を潰しちゃう、本当に。だから、それに対抗するためのシステムが必要だってわけです。

そのシステム、まあ、先延ばし防止システムは、大きく分けて3つのステップがあります。

まず、1つ目が「分解」。

次に、「計画と仕掛け作り」。

そして、最後に「行動」ですね。

まず、ステップ1の「分解」ですけど、先延ばしって、プレッシャーからくることが多いんですよね。なんか、恐れみたいな。例えば、すごく有名なTED Talkで、ティム・アーバンっていう人が、卒業論文を例に挙げて説明してたんですけど、「100ページの論文を書く」って考えただけで、もう先延ばしモードに入っちゃう、みたいな。

先延ばしする人にとって、大きくて長期的なプロジェクトって、得体の知れない、真っ黒な箱みたいなものなんですって。その箱の中身を、複雑さとか恐怖とかで想像力が勝手に埋め尽くしちゃう。全体像が大きすぎて、手に負えないから、未来の自分に押し付けてしまう、と。

だから、大きくて怖いプロジェクトを、小さくて個別に管理できるタスクに分解するんです。

卒業論文の例で言うと、タスクはこんな感じになるかもしれません。

「ノートの取り方を作る」

「重要なリサーチを集める」

「重要なリサーチに注釈をつける」

「論文のアウトラインを作る」

「論文の草稿を書く」

「論文を編集して完成させる」

みたいな。

ここで大事なのは、大きくて手に負えないものを、小さくて管理しやすいものに変える、っていう意識の転換ですね。

次に、ステップ2の「計画と仕掛け作り」です。分解したタスクリストを消化するための計画を立てる必要がありますね。

各マイクロタスクの計画は、こんな感じにします。

具体的であること:何を具体的にやるのかを決める。

時間制限があること:いつやるのかを決める。

時間制限を設定するときは、マイクロレベルでは少し控えめにするのがコツです。達成可能な時間制限で、早めに小さな成功体験を積み重ねることが大事。

それから、プロジェクトのドキュメントを作ります。

プロジェクトの主要な部分ごとに、具体的なタスクを書き出す。

各タスクのタイムラインを書き出す。

さらに、成果を出すための仕掛けを作ります。

公に宣言する:自分のプロセスを公に宣言する。SNSに投稿したり、LinkedInに投稿したり、友達に話したり。誰だって、自分の言葉を破りたくないですからね。

社会的プレッシャー:友達と会って、最初の作業をする計画を立てる。会う時間と場所を決めて、そこで何をするかを具体的に決める。

報酬:やるべきことをやったら、自分にご褒美を与える。散歩に出かけたり、コーヒーブレイクを取ったり、友達と夕食を食べたり。

罰則:やるべきことをやらなかったら、罰を受ける。

仕掛けを使って、大きなプロジェクトをゲーム化する。これが、結構効果的なんですよ。

そして、ステップ3の「行動」。

行動が一番難しいことが多いですよね。特に、最初の一歩、最初の動きが。最初の動きを生み出すために、こんな方法を試してみてください。

シンクセッションを計画する:これは、さっきの社会的プレッシャーの仕掛けと似てますが、友達と会って、最初の動きをする。

最初の動きに報酬を与える:最初の動きを完了したら、小さくていいので、自分にご褒美を与える(例えば、外を散歩するなど)。

ライオンのテクニックを使う:短時間(30分)だけ集中して作業して、その後、贅沢な休憩を取る。

一番大変なのは、始めることなんです。まずは、小さな成功体験を自分に与える。大きな成功は、小さな成功の積み重ねなんです。

まとめると、先延ばし防止システムの3つのステップは、

分解:大きくて怖いプロジェクトを、小さくて管理しやすいタスクに分解する。

計画と仕掛け作り:具体的で時間制限のあるタスクを記述したプロジェクトドキュメントを作成する。タスクをゲーム化するための仕掛けを作る。

行動:動き出した体は、動き続けようとする。最初の動きを生み出すシステムを作る。小さな成功体験を積み重ねる(時間が経つにつれて、大きな成功になる)。

実は、このシステムこそが、私が本を書くときに、先延ばし癖を克服するために使った方法なんです。プロジェクトをセクションに分解し、さらに章に分解することで、最初のプレッシャーを軽減し、取り組みやすくなったんです。締切日を記入したプロジェクトドキュメントを作成し、マイクロ報酬を設定しました(通常は、各締切日を守ったら、何かを買うことを許可していました)。そして、毎朝起きてすぐに、毎日行動を起こし、書き続けました。大きなプロジェクトの最初の動きが、毎日の小さな成功体験を生み出し、日々、週、月と進むにつれて、勢いが増していきました。

この先延ばし防止システムは、常に変化し、繰り返されることを前提としています。大きなプロジェクトに取り組む際には、常に計画とプロセスを評価し、微調整してください。仕掛けを増やし、動き出すための新しい方法を見つける。完璧ではありませんが、このシステムは、先延ばしの壁を打ち破るのに役立ちます。皆さんが今読んでいるこの文章が、まさにその証拠なんです!

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